資産5000万円を超えた時に起きた変化

実体験・資産公開

資産が5000万円を超えても、翌日から生活が変わるわけではありません。買い物のしかたも、通勤も、家計簿をつける習慣も同じままです。

ただ、私の場合はその後に子どもが生まれ、夫婦そろって育休に入りました。収入が減り、支出が増える時期です。そこで初めて、5000万円という資産が自分たちの生活に何をもたらしてくれるのかを実感しました。

2017年から2023年までの資産推移と、収入が減った1年の実際の家計をもとに書いていきます。

この記事でわかること
  • 資産5000万円に到達するまでの実際の資産推移
  • 収入が減る時期に、資産があることで生まれた選択肢
  • 5000万円を超えても家計管理を続けた理由
結論

資産5000万円は、経済的自由そのものではありません。そこに向かうスタートラインに立った状態です。

私にとっての一番の変化は、人生の大きな出来事を前にして「お金がかかるから」と迷う場面が少なくなったことでした。

資産5000万円を超えるまでに起きていたこと

7年間の資産推移

我が家の年初時点の資産額は、次のように動いてきました。

時点資産額
2017年年初約2400万円
2018年年初約3100万円
2019年年初約3500万円
2020年年初約3100万円
2021年年初約3800万円
2022年年初約5100万円
2023年年初約5400万円

5000万円を超えたのは2022年の年初です。ここに至るまでに、投資を始めてから10年近くかかっています。

減った年もある

表を見ていただくとおり、2020年年初は前年より約400万円減っています。増え続けてきたわけではありません。

資産が増えるスピードが上がってきたと感じ始めたのは2017年から2018年にかけてでしたが、それでも減る年はあります。この点は「資産が増え始めた瞬間の話|複利を実感できたきっかけ」でも書いたとおりで、資産形成は右肩上がりの直線ではありませんでした。

家計管理が土台になった

5000万円という金額を、まとまった収入で一気に作ったわけではありません。

毎年の家計を把握して、生活費を適切な水準に保ち、残った分を投資に回す。これを繰り返してきた結果です。40代公務員、共働きの給与収入だけで到達できる金額ではなく、支出を整えたことと、投資を続けたことの両方が必要でした。

資産の増え方を振り返ると、後半になるほど運用による増加分の比率が大きくなっています。土台が大きくなれば、同じ利回りでも増える金額は変わってきます。9000万円までの推移は「13年で資産9000万円達成|リアルな資産推移と再現性ある投資戦略」にまとめています。

資産5000万円が意味を持った1年

2022年、数字としての5000万円

家計の資産額は2014年から毎年記録しています。2022年の年初にその年の数字を入力したとき、5000万円を超えていることに気づきました。

ただ、この時点では「そうか、超えたのか」という程度の感想です。特別なことをしたわけでもなく、前年からの延長線上にある数字でした。生活も何ひとつ変わっていません。

2022年11月、夫婦で育休に入る

その年に子どもが生まれ、11月から夫婦そろって育休を取得しました。私は1年間、つまは1年半の育休取得です。

育児休業給付金は、最初の半年が給与のおよそ67%、その後の半年は50%になります。妻はさらに半年育休を延長したため、その期間の収入はゼロでした。世帯としての収入は、かなり減ることになります。

一方で、子どもが生まれたことで出ていくお金は増えます。収入が減り、支出が増える。家計としては、もっとも不安になりやすい局面です。

迷わずに済んだこと

それでも、この1年でお金のことを深刻に心配した記憶がありません。

子どもが生まれたお祝いを実家や義理の実家と一緒にする機会がありました。家族で旅行にも行きました。どちらもお金はかかります。

以前の私なら「今は収入が減っているし、お金もかかる。どうしようか」と一度立ち止まっていたと思います。この年は、そう迷う場面がほとんどありませんでした。子どもが生まれたばかりの時期は、その時にしか訪れません。

資産が5000万円あったことで、その一度きりの時間にお金を使う判断ができました。これが、それまで資産を積み上げてきたことの意味を一番はっきり感じた出来事です。

収入が減った1年で、資産は増えた

2023年年初の資産は約5400万円でした。収入が減り、支出が増えた1年で、資産は300万円ほど増えたことになります。

要因は二つあります。ひとつは、収入が減った時期でも家計を把握し、支出を適切な水準に保てたこと。もうひとつは、保有している株式や投資信託が運用で増えたことです。

運用による増加分は相場次第なので、毎年こうなるとは考えていません。ただ、収入が減る時期でも資産が増えることはあるという事実は、当時の自分にとって大きな安心材料でした。

資産が増えたときほど気をつけたいこと

制度とお金の流れは事前に確認した

育休に入る前、夫婦それぞれについて育休時のシミュレーションをかなり細かく計算しました。

私は公務員、妻は会社員なので、それぞれの制度を確認して給付金の金額を出しています。「給与の何%がもらえる」という割合だけでなく、給付金の算定基準となる給与がどう決まるのかまで調べました。育休期間中の社会保険料の免除についても同様です。

確認したのは金額だけではありません。夫婦それぞれの給付金がいつ入金されるのかまで把握したうえで、育休期間中の月ごとの収支を組み立てました。その結果、普段の支出と照らし合わせても生活が立ち行かなくなる状況ではないと判断できました。

資産が5000万円あるので、仮に月々が赤字になっても資産から補うことはできます。それでも、制度を調べてお金の流れを確認する手間は省かないほうがいいというのが、当時も今も変わらない考えです。

「これだけあれば大丈夫」と考えない

5000万円を超えたことは、確かに安心材料になりました。ただ、それを理由に事前の確認をやめることはしませんでした。

資産額だけを見て安心してしまうと、収入と支出が実際にどう変わるのかを把握しないまま、大きなライフイベントに入ることになります。育休のように、収入が減る一方で支出が増える局面では、その差が家計にどう出るのかを数字で見ておいたほうが落ち着いて過ごせます。

支出の基準は緩めない

もうひとつ意識していたのは、資産が増えたからといって家計の支出基準まで緩めないことです。

5000万円あるから何に使ってもいい、とは考えませんでした。これまでどおり家計を把握して、必要なところにはお金を使いながら、適切な支出水準を保つようにしています。お祝いや旅行にお金を使うときも、家族にとって価値のある支出かどうかは考えたうえで判断しました。

資産があることで手に入るのは、無条件に使えるお金ではありません。使うか使わないかを自分で選べる状態です。お金を理由に我慢しすぎずに済み、大事な場面で選択肢を持てる。この判断の基準については「資産形成で最も大切な考え方とは?」にまとめています。

選択肢という意味では、住まいについても同じことが言えます。我が家は長く賃貸で暮らしてきましたが、子どもが大きくなるにつれて手狭さを感じるようになりました。資産を積み上げてきたことで、住み替えを検討するいま、住宅ローンを組まずに現金で購入するという選択肢を持てています。

毎年同じようには増えない

2020年に資産が400万円減ったように、市場が下げる年は必ずあります。

5000万円を超えたあとも、その水準が保証されるわけではありません。実際、私も含み損を抱えた時期を何度も経験しています。資産が大きくなるほど、下落したときの金額も大きくなります。増えることばかりを前提に計画を立てないほうがいいというのが、今の実感です。

5000万円を目指す人への行動ステップ

ステップ1: 自分にとって必要な金額を考える

5000万円という数字は、FIREを目指すうえでひとつの大きな目標になると思います。

ただし、家族構成や生活費、目指すFIREの形によって必要な金額は変わります。まず考えてほしいのは、自分の家計にとって、資産をどこまで積み上げれば選択肢を狭めずに済むのかという点です。その答えを出したうえで、5000万円を目標に置くかどうかを決めればいいと思います。

ステップ2: 家計管理と投資を続ける

私が5000万円に到達できたのは、特別な投資手法を使ったからではありません。

家計を管理して投資に回せるお金を作り、それを長い期間続けただけです。年によって投資できる金額は違いましたし、資産が減った年もありました。それでも、やめなかったことが結果につながりました。

無理のない範囲で続けられる金額を決めて、それを長く維持する。地味ですが、これが一番確実だと考えています。

ステップ3: ライフイベントの前に収支を計算しておく

育休、住宅購入、教育費の増加。収入が減ったり支出が増えたりするタイミングは、これから何度も訪れます。

そうしたイベントの前に、収入と支出がどう変わるかを具体的に計算しておくことをおすすめします。制度の内容、受け取れる金額、入金のタイミング。この3つが見えていれば、資産を取り崩す必要があるのか、今の家計で足りるのかを落ち着いて判断できます。

まとめ

  • 資産5000万円は経済的自由のゴールではなく、そこを目指すスタートラインに立った状態
  • 我が家は2022年年初に5100万円、育休で収入が減った1年を経て2023年年初に5400万円
  • 一番の変化は、人生の大きな出来事の前でお金を理由に迷うことが少なくなったこと
  • 資産があっても家計管理と事前の確認は続ける。自由に使えるお金が増えたわけではない

5000万円を超えたあと、資産はさらに増えていきました。次の節目である7000万円で何が見えたのかは、次回公開予定の「資産7000万円で見えた世界」に書きます。そして次々回公開予定の「資産9000万のリアルな生活|お金の不安は消えたのか」では、現在の資産額での生活と、お金の不安が本当に消えたのかについてまとめる予定です。

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