投資を13年続けてきて、資産の大半を失うような失敗はしていません。
うまくやったからではありません。振り返ると、大きな勝負を避け続けてきただけでした。
- 投資で大失敗しなかった一番の理由
- コロナショックで保有銘柄がどれだけ下落したか(銘柄別の実数)
- 大きな失敗を避けるために続けてきた地味な習慣
一つの銘柄、一つの判断に資産を大きく賭けなかったこと。理由はこれに尽きます。
暴落を予測できたわけでも、優れた銘柄だけを選べたわけでもありません。失敗しても立て直せる範囲でしか投資してこなかった。それだけです。
大きく賭けなかったから、失敗が致命傷にならなかった
投資手法は違っても、買い方の姿勢は同じだった
これまで優待株、高配当株、インデックス投資と、複数の投資をしてきました。目的も買い方も少しずつ違います。
優待株は単元株での保有が必要な銘柄が多いため、100株単位で購入するのが基本でした。一方、高配当株は単元未満株を活用し、少額ずつ複数の銘柄に分けて買っていました。
買い方は違っても、共通していたことが一つあります。「これなら絶対に大丈夫」と考えて、一度に大きな金額を投じることはしなかった。
まず少額で買ってみる。持ってみてから、その企業を調べる。この順番が自分には合っていました。
一部でも保有すると、決算や配当方針を自然と追うようになります。株主として利害が生まれるからです。そこで初めて「この会社なら買い増していいか」を判断できるようになりました。最初から確信を持って大きく買うのではなく、持ちながら確信を育てていく買い方です。
投資を始めるときも、最初からまとまった金額を入れることはありませんでした。資産全体とのバランスを見ながら、投資額を決めています。何から手をつければいいか迷っている人には「投資初心者は何から始めるべきか?最短ルートを解説」がそのまま参考になるはずです。
分散を目的にしたわけではなく、集中を避けた結果だった
最初から150銘柄以上に分散していたわけではありません。保有銘柄は投資を続ける中で少しずつ増え、一時は170銘柄を超えました。最近は整理を進めていて、現在は150銘柄台です。
始めた当初は株主優待が目的の投資が中心でした。配当利回りの高い銘柄にも投資していましたが、今のように高配当株中心だったわけではありません。
投資を続ける中で、高配当株の比率が少しずつ増えていきました。単元未満株を使えば少額から複数の銘柄に投資できます。この買い方が、結果的に銘柄数を増やすことにつながりました。
既存銘柄を買い増すだけでなく、新しい優待株や高配当株を見つけるたびに投資対象に加えていく。それを繰り返すうちに、気づけば100銘柄を超えていました。
170銘柄を目標にしていたわけではありません。集中投資を避けたいという意識が先にあり、その結果として投資対象が増えていったという順序です。
コロナショックで、保有銘柄はこれだけ下がった
同じ暴落でも、銘柄によって下落幅はまったく違った
2020年のコロナショックでは、保有していた銘柄の多くが下落しました。ただ、下がり方には大きな差がありました。
- オリックス:約45%下落
- オートバックスセブン:約30%下落
- JT(日本たばこ産業):約25%下落
- TOKAIホールディングス:約20%下落
- 日本マクドナルドホールディングス:約15%下落
オリックスの下落幅は保有銘柄の中でも際立っていました。100万円分持っていれば、評価額が55万円になった計算です。
これらの銘柄を「危険な銘柄」だと思って買ったわけではありません。誰もが知っている企業が多いです。それでも予想できない出来事が起きれば、人気銘柄でもこれだけ下がる。
もし1銘柄に集中していたら、続けられなかったと思う
分散していてもコロナショックの下落そのものは避けられません。保有株の評価額は、先ほど挙げた銘柄のように2割から4割ほど下がったものが並びました。
現金や投資信託を含めた資産全体で見ると、2019年4月の約4400万円が2020年4月には約4100万円まで減っています。1年で約300万円、率にすると約7%の減少です。
この数字が株価の下落幅より小さく見えるのは、現金など株式以外の資産が含まれているからです。株式部分だけを取り出せば、減少率はもっと大きくなります。
資産全体で見れば約7%の減少にとどまった。この事実が、当時の私を支えていたと思います。不安がなかったわけではありませんが、投資をやめようという発想にはなりませんでした。
もしオリックス1銘柄に資産の大部分を集中させていたら、45%の下落を正面から受けることになります。精神的に耐えられたかどうか、正直なところ自信はありません。
「この銘柄なら大丈夫」と考えて一点集中することの怖さを、この時に実感しました。暴落時にやってはいけない行動については、近日公開予定の記事でまとめる予定です。
慎重すぎたことが、小さな判断ミスだった
大きな失敗はしていませんが、後から見て判断を誤ったと思う場面はあります。
コロナ禍では飲食業界が大きく下落していました。以前から気になっていた優待銘柄を買うには、悪くないタイミングだったと思います。
実際にトリドールホールディングスを購入しました。ただ、「ここは買い場かもしれない」と思いながらも、さらに下がる可能性が頭をよぎります。結局、ビビりながら少し買うことしかできませんでした。
底を正確に当てることはできませんし、当時に戻って同じ判断ができるかもわかりません。それでも余剰資金はありましたし、長期で保有したいと考えていた銘柄でした。もう少し踏み込んでもよかった。
大きな損失を避けるために慎重になるのは大切です。ただ、慎重になりすぎると投資機会を逃します。この経験は「暴落時にどう動くか」を考えるきっかけになりました。今後、公開予定の記事で、暴落局面をどう乗り越えたかを書きたいと思います。
大きな失敗を避けるために続けてきた3つのこと
1. 生活に無理のない範囲で投資資金を確保する
「毎月必ず10万円投資する」と決めていたわけではありません。生活費、今後必要になるお金、手元に残しておきたい現金を考えたうえで、投資に回せる額を判断してきました。
投資資金ができても、すぐに一つの銘柄へまとめて入れることはしません。まず保有銘柄を確認し、買い増したい銘柄や新しく投資したい銘柄を探すところから始めます。
2. 自分の基準に合うかを確認してから買う
優待や配当の魅力だけで判断しないようにしていました。業績、財務状況、配当の継続性を確認し、「長期で保有したいと思えるか」を考える。
条件に合えば新しくポートフォリオに加えます。少し気になる程度では買いません。基準に合わないと判断した銘柄は見送ってきました。
3. 買った後も、保有する理由を定期的に見直す
購入して終わりではありません。業績や配当、優待制度に大きな変化がないかを確認しています。
すべての情報を毎日追っていたわけではありません。ただ「保有を続ける理由が変わっていないか」を考えることは意識してきました。
銘柄数が増えるほど、この確認の手間も増えます。最近保有銘柄を整理しているのは、分散のメリットと管理のしやすさのバランスを取り直すためです。
まとめ
- 大失敗しなかった理由は、一つの銘柄・一つの判断に資産を大きく賭けなかったこと
- コロナショックではオリックスが約45%下落したが、分散していたため一つの銘柄の下落が資産全体を揺るがすことはなかった
- 目的は損をしないことではなく、相場に居続けること
投資をしていれば株価は下がることもありますし、銘柄選びを間違えることもあります。優待廃止で売却した銘柄もありました。
それでも投資そのものをやめるような失敗は避けられました。失敗しても立て直せる範囲で続けてきたからです。
大きな損失で資金がなくなったり、怖くなって撤退したりすれば、その後の成長の恩恵は受けられません。逆に、暴落や失敗があっても相場に居続けられれば、長期では経済成長の恩恵を受けられる可能性があります。
もちろん投資を続ければ必ず利益が出るわけではありませんし、将来の経済成長が保証されているわけでもありません。それでも短期的な値動きを当てにいくより、長く続けられる状態を保つ方が大切だと考えています。
一つの銘柄に資金を集中させない。生活に必要なお金まで投資しない。自分のリスク許容度を超えない。
短期間で大きく儲ける方法ではありません。ただ、13年続けてきて効いたのはこの地味な選択でした。私が投資を始めたきっかけは「投資を始めたきっかけ|私が最初の一歩を踏み出した理由」に書いています。
大きく勝つことより、大きく負けないこと。私自身の後悔についても、次回、記事にする予定です。
「どうすれば大きく儲けられるか」だけでなく、「どうすれば長く相場に居続けられるか」を考えてみてください。
