日本高配当株の魅力とは?おすすめできる人・向かない人の違い

実体験・資産公開

高配当投資を調べると、VYMやHDVといった米国のETFが必ず出てきます。1本買うだけで数百社に分散でき、銘柄選びもいりません。それでも私は、日本の個別株を買い続けてきました。

40代の公務員として働きながら投資を始めて13年。いま全資産の約25%が、配当利回り3%を超える日本の個別株です。手間のかかる方をなぜ選んだのか。どんな人には向かないのか。実際の配分と反省も含めて解説していきます。

この記事でわかること
  • 日本の高配当株にしかない魅力(円のキャッシュフローと、企業を調べやすい環境)
  • 全資産の約25%を高配当株にしている実際の配分
  • 日本の高配当株が向く人・向かない人の分かれ目
  • 向かない人のための代替案(インデックス投資・米国高配当ETF)
結論

日本の高配当株は、企業を自分で調べることを苦にせず、円で使えるお金を増やしたい人に向いた投資です。

逆に、調べる手間をかけずに資産を増やしたい人には向きません。その場合はインデックス投資のほうが合います。

高配当株そのものの仕組みから確認したい方は、「高配当株とは?配当利回りの仕組みをわかりやすく解説」を先に読むと、この記事の内容がつかみやすくなります。

日本の高配当株にしかない魅力は、円で受け取れること

株価が上がっても、その利益は売却するまで実感できません。含み益はあくまで画面上の数字です。一方、配当は決算のたびに口座へ入金されます。2026年は税引後で年間120万円以上を受け取る見込み。月あたり10万円以上ですから、わが家3人の食費と光熱費くらいはまかなえる金額です。

私は日本で暮らしていて、この先も日本で暮らす予定です。だから、そのまま生活費に使えるお金であることに意味があります。ドルで受け取った配当は、使うときに円へ替える必要がある。円高が進めば、同じ配当額でも手取りは目減りします。

入ってきた配当は、何にでも使えます。子どもの習い事の月謝に充てても、次の銘柄の購入資金に回してもいい。円のまま届くので、両替も入金の手間もいりません。

高配当株は「将来のための資産形成をしながら、今使えるお金も増やす」投資です。資産の成長とキャッシュフロー、そのどちらかを選ぶ必要はありません。

配当が増えていく過程は、資産が増えていく過程よりも実感しやすいものでした。評価額が5000万円から6000万円になっても、その1000万円を売って使わない限り、生活は何も変わりません。けれど配当が年30万円から100万円になったとき、家計の中で確かに使えるお金が増えていた。この違いは大きい。

日本語で調べられて、店舗まで見に行ける

高配当株を買うとき、利回りの数字だけを見て決めると失敗します。業績・財務・配当方針を確認して、この先も配当を出し続けられる企業かを考える必要がある。

その作業が、日本企業なら格段にやりやすい。

決算短信も有価証券報告書も日本語です。中期経営計画に書かれた配当方針も、株主還元のニュースも、普段読んでいる言語でそのまま確認できます。米国企業の決算資料は英語が基本ですから、この差は小さくありません。

小売や外食、サービス業なら、実際の店舗を見に行くこともできます。休日に買い物へ行ったとき、レジに列ができているか、商品が入れ替わっているか。決算資料の数字と、自分が見た光景を突き合わせられる。この距離の近さは、日本に住んでいる人だけの利点です。

株主優待を出している企業があるのも日本株ならでは。優待自体を目的に銘柄を選ぶことは少なくなってきましたが(元々は優待株投資を目的にと投資を始めた経過があります(汗))、配当に加えて生活で使えるものが届くのは素直にうれしいものです。日用品やギフトカード、サービスの割引券など、使い道は暮らし全般に及びます。

日本株の配当は年2回が中心という点も、米国株との違いです。米国は四半期ごとの配当が主流なので、受け取る回数だけを見れば米国株のほうが多い。ただ日本企業も決算月はばらついているので、複数の銘柄を持っていれば入金の時期は自然と分かれていきます。

利回りの数字を信じすぎていた頃

この「調べやすさ」が効いてくると実感したのは、調べる量が足りていなかった時期を経験したからです。

投資を始めて数年は、配当利回りの高さを判断材料の中心に置いていました。利回りが高い=お得だという感覚があったからです。業績の推移も、財務の健全性も、配当方針の書きぶりも、確認が浅いまま買っていた銘柄がありました。

コロナショックのとき、保有株の中から減配や無配転落が相次ぎました。市場全体が沈んだ局面ですから、優良企業でも配当を減らした年です。私が反省しているのは減配そのものではなく、その企業がどれくらい減配に耐えられる状態なのかを、買う前に把握していなかったことです。

減配した銘柄の多くは、その後業績を戻して配当も回復しました。ただ、あの局面で「この会社なら耐えられる」と判断できていれば、値下がりを買い増しの機会としてもっと活かせたはずです。

配当性向が利益に対して無理のない水準か。過去10年で配当をどう推移させてきたか。この2つを見るだけでも、当時の判断は変わっていたと感じています。日本語の資料なら、確認に15分もかかりません。

自分で企業を調べて、納得して買い、その企業が稼いだ利益の一部を配当として受け取る。この流れを身近に感じられることが、日本の高配当株の一番の魅力だと感じています。

メリットと同時にデメリットも把握しておきたい方は、「高配当株のメリット・デメリットとは?始める前に知っておきたい注意点」で両面を整理しています。

全資産の約25%が高配当株

私の資産は、日本の個別株が全体の約50%を占めます。そのうち配当利回り3%を超える銘柄が約半分。全資産で見ると、約25%が高配当株という配分です。

残りはインデックスファンドや現金など。オルカンとS&P500を新NISAのつみたて投資枠で積み立てながら、高配当株で配当を増やしています。

保有している個別株の内訳は「資産9000万円のポートフォリオ公開|配当・成長・取り崩しでサイドFIREを実現する方法」で具体的に紹介しています。

ETFではなく個別株を選んだ理由

米国株ならVYMやHDVを買えば済む話です。ETFは証券取引所で株と同じように売買できる投資信託のことで、この2本はどちらも配当利回りの高い米国企業をまとめた商品。信託報酬も低く、数百社に自動で分散されます。

日本株には、同じ感覚で選べる商品が見当たりませんでした。日経高配当株50に連動する商品などはあるものの、構成銘柄や信託報酬を見ていくと、これ1本に任せたいと思える水準ではなかった。結果として、自分で銘柄を選ぶ道を選んでいます。

手間はかかります。約170銘柄まで増えた保有株の決算を追うのは、正直に言って管理コストが見合わなくなってきました。いまは銘柄数を減らす作業を進めているところです。

向かない人と向く人の分かれ目

調べる手間を負担に感じる人には向かない

高配当株は、利回りの高い銘柄を買って放置すれば終わり、という投資ではありません。

同じ企業でも、株価によって配当利回りは変わります。5000円で買うか4000円で買うかで、受け取る配当の効率は2割以上違ってくる。つまり「何を買うか」だけでなく「いくらで買うか」も成果を左右します。

決算を確認し、株価が下がるのを待ち、納得できる水準で買う。この一連の作業を面倒だと感じるなら、他の方法のほうが結果は良くなるはずです。

インデックスファンドのように、毎月決まった日に決まった額を買う形とは性質が違います。私が買うのは、市場全体が下げた局面や、業績に問題がないのに株価だけ売られた場面。企業そのものの業績が崩れて下がっているときは、減配の可能性が高いので手を出しません。この見極めには、やはり決算を読む時間が必要になります。

円資産への偏りを避けたい人にも向かない

日本の高配当株を増やせば、資産は日本企業と日本円に寄ります。私の場合、個別株が資産の半分ですから、世界の株式市場に占める日本の比率(約5%)と比べれば10倍近く日本に寄った配分です。

世界全体へ均等に分散したい人にとっては、この偏りは弱点になります。日本経済が長期停滞すれば、配当も株価も一緒に影響を受ける。将来のリターンが米国株やオルカンを上回る保証はありません。

それでも私がこの配分を選んでいるのは、日本で生活費を払い、日本で老後を迎えるからです。使うお金と同じ通貨で収入が入ってくることに価値を置いています。

逆に言えば、もし私が日本に住んでいなければ、日本の個別株をここまで買っていないと思います。海外で暮らし、現地通貨で生活する立場なら、円で配当を受け取る意味はほとんどありません。日本高配当株の魅力の多くは、日本で暮らしているという前提の上に成り立っています。

向いているのはこういう人

企業を調べることが苦にならない人。むしろ、決算資料を読んだり店舗を見に行ったりするのが楽しいと感じる人。

そして、将来の資産だけでなく、今のキャッシュフローも増やしたい人です。給料以外の収入が毎月あるという状態は、想像以上に気持ちを楽にしてくれます。株価が2割下がった月でも、配当は変わらず入ってくる。この感覚が、暴落時に売らずにいられる支えになりました。

私が2027年3月にサイドFIREを予定しているのも、この配当があるからです。働く時間を減らしても、配当という収入は残る。労働収入だけに頼らない状態を、13年かけて少しずつ作ってきました。

向かない場合の選択肢

手間をかけたくないならインデックス投資

オルカンやS&P500を毎月積み立てる方法です。買った後にやることがほとんどありません。

私自身、資産の成長はインデックスに任せています。高配当株とインデックス、どちらか一方が正解だとは考えていません。

配当は欲しいが分析は避けたいなら米国高配当ETF

VYMやHDVなら、1本で複数の高配当企業に投資できます。銘柄選びの手間はほぼゼロ。

ただし為替の影響は残ります。円高になれば、円に換算した配当額も資産価値も目減りする。日本円で生活する以上、この点は避けられません。私自身は買うタイミングが合わず、まだ少額しか保有していない状態です。

どの方法でも、まず口座が必要

高配当株もインデックスも米国ETFも、証券口座がなければ始まりません。今後、13年間SBI証券と楽天証券の両方を使ってきた比較記事を公開できたらと考えています。どちらを選ぶか迷っている方は、そちらも参考にしてください。

まとめ

  • 日本の高配当株の魅力は、円でそのまま使えるキャッシュフローと、日本語で企業を調べられる環境
  • 向き不向きは「調べる手間と買値の検討を負担に感じるか」で分かれる
  • 手間をかけたくないならインデックス投資、配当だけ欲しいなら米国高配当ETFという選択肢がある

高配当株が正解なのではありません。自分が何のために投資をするのかを考えて、その目的に合う方法を選ぶことが大切です。

私の場合は、インデックスで資産の成長を狙いながら、高配当株で使えるお金を増やす。この組み合わせが目的に合っていました。

配当だけで生活費をまかなえるのかという疑問については、今後公開予定の記事で実際の数字をもとに検証する予定です。

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