公務員でもFIREできる?9000万円を築いた現役公務員の本音

価値観・FIRE思考

公務員は早期の資産形成に不利だと言われます。 私もこれは事実だと思います。 副業が制限され、収入を大きく増やす手段が少ないからです。

それでも、私は13年間で資産9000万円を築きました。 2027年3月にはサイドFIREを予定しています。

公務員の「稼ぐ力」の弱さを認めた上で、なぜ経済的自由に近づけたのか。その理由をお話しします。

この記事では、公務員という立場の制約を隠さずお伝えします。同時に、家計管理と投資をどう組み合わせてきたかも具体的にお伝えします。

なお、「サイドFIRE」という言葉自体に馴染みがない方は、先に『サイドFIREとは?フルFIREとの違いと現実を解説』を読んでおくと、この記事の内容がより理解しやすくなります。

この記事でわかること
  • 公務員という立場でFIREを目指す際の制約と強み
  • 資産9000万円を築いた道のりの概要
  • 公務員ならではの制度の活用法
  • 投資を始める前に後悔していること
結論

公務員は「稼ぐ力」では不利です。 しかし、家計管理と投資を組み合わせれば、経済的自由は実現できます。

なぜ「公務員は不利」と言われるのか

理由1: 副業・転職で収入を増やせない

公務員は原則として副業が禁止されています。 転職による収入アップという選択肢も、実質的にほぼありません。 収入を一気に増やして投資額を増やす、という戦略が取れません。

理由2: 給与の伸びが緩やか

年功序列の給与制度では、急激な昇給は期待できません。 会社員やフリーランスのような、実力次第の収入増加は望めません。 ボーナスも年功や等級でほぼ決まっており、大きな上振れは期待できない環境です。

理由3: 「稼ぐ力」で資産形成のスピードを上げられない

投資による資産形成のスピードは、投資額の大きさに比例します。 収入を増やせない以上、投資額を一気に増やすことも難しいです。

異動によって生活環境が変わることも、不安定要素のひとつです。 辞令が出れば全く未経験の部署で1から勉強するのが公務員です。慣れるまで仕事でいっぱいいっぱいになる人も多いと思います。このような生活費の変化に対応しながらの資産形成は、簡単ではありません。

ここまでは、一般的な「公務員はFIREに不利」という意見に、私も同意します。 ただしFIREに必要な条件は「稼ぐ力」だけではありません。 FIREの考え方そのものは『FIREとは?初心者でもわかる完全ガイド』で解説しています。

それでも経済的自由に近づける理由

「稼ぐ力」がない代わりに、私には「続ける力」がありました。 公務員の安定した収入が、長期投資の継続を支えてくれたからです。

2014年以降、いくつもの下落局面を経験しました。 中でも印象的だったのは、コロナショックです。

世界情勢の先行き不安がいつまで続くかわからない状況でした。 株価が下落していく様子を見るのは、正直とても不安でした。 経済活動の復活がいつになるのか、誰にもわからない状況です。 長期的に低成長の世界になるのでは、という不安もありました。

それでも、歴史に学び、今がチャンスかもしれないと思いました。 リーマンショック時が一番の買い場だった、という投資家の実体験を読んでいたからです。 ここが買い場だと考え、少しずつ買い増しを行いました。 しかし、理屈ではわかっていても、当時は本当に正しい判断か不安でした。

今では、歴史は繰り返すということを経験も踏まえて理解しています。 人類の発展は、経済の成長と共にあると認識しており、今後、どんな暴落があっても、いつか相場は上昇すると信じられるようになりました。

この経験を通じて、相場の下落は一時的なものだと実感しました。 長期的な視点を持てたことは、その後の投資判断にも役立っています。

当時の行動としても、暴落時に資金が枯渇したり、生活費が少なくなり不安に駆られて、株式を売却することはありませんでした。 給与収入が安定していたため、投資方針を変える必要もなかったです。 「明日収入がなくなる」という不安が少ない分、冷静に投資を続けられました。

投資を始めた頃の目標は、単純な発想でした。 給与12ヶ月分に加えて、収入が配当により1ヶ月、2ヶ月分増えればいい、という感覚です。 このくらいのインカムがあれば、お金に働いてもらうという感覚が体感できるのではと思っていました。このように、大きな目標を掲げるより、淡々と積み上げることを重視していました。

現在は、新NISAのつみたて投資枠を夫婦で満額活用しています。 それぞれ月10万円ずつ、インデックス投資に積み立てています。

公務員ならではの制度も、資産形成の支えになりました。 賃貸暮らしなので、住居手当として月2万円強を受給し、これも投資資金の一部になりました。 勤続20数年での自己都合退職金は、約1000万円になる見込みです。 こうした制度は、転職を繰り返す働き方では得にくいものです。 長く同じ職場に勤めるからこそ受けられる恩恵だと感じています。

私が具体的にどう資産形成を進めてきたかは、今後、『公務員が資産9000万を築いた方法』で詳しく書いていく予定です。 資産の推移については、『13年で資産9000万円達成|リアルな資産推移と再現性ある投資戦略』もご覧ください。

失敗・注意点

今までの資産形成を振り返って、後悔していることもあります。

失敗例1: 投資知識が不足していた

旧NISA制度が始まる前は、投資の知識がほとんどありませんでした。 節約と貯金を中心に資産形成を考えていました。 共済貯金を「公務員の特権」のように捉えていたのも、その表れです。 共済貯金についても、月5万円を10年以上積み立てていました。 普通預金よりは良い利率でしたが、これは「特権」ではありません。 中身は、みんなで出し合ったお金を投資信託や債券で運用する仕組みです。 当時は普通預金よりよい利率でお金が預けられるという点に着目し、運用の中身まで考えていませんでした。
今なら、同じ利回りを狙うなら自分で運用する方が低コストだとわかります。

失敗例2: 元本保証にこだわりすぎた

株式投資にはギャンブル的な印象を持ち、お金を減らす危険が大きいものだと認識し、そのリスクを避けていました。それよりも保険商品等に着目し、 個人年金保険には月1万円程度を払っていました。 生命保険と医療保険にも、合わせて月2万円以上を払っていました。 控除目的と「何があっても万全」という安心感を求めた結果です。

失敗例3: インデックス投資を始めるのが遅かった

もっと早くインデックス投資を始めていれば、資産増加のスピードは上がっていたはずです。 投資経験を積む期間も、その分長くなっていたと思います。

これら三つの失敗から学んだのは、家計管理と投資の基礎を早く整えることの大切さです。

私自身、後になって保険を見直し、医療保険は解約しました。 生命保険も、公的保険で不足する分だけの必要最低限にしました。 今振り返ると、保険にかけていた月3万円以上を、もっと早く投資に回していればと感じます。

具体的な行動ステップ

公務員という制約の中でFIREを目指すなら、以下の順番で進めることをおすすめします。

ステップ1: 家計管理で投資に回せるお金を作る

収入を増やせない以上、まず支出を見直すことが先決です。

まずは、大きくて継続する支出「固定費」を見直すことを考えました。 医療保険は解約し、生命保険も必要最低限の加入にしました。 通信費も大手通信会社以外を比較検討し、今は楽天モバイルをメイン使用しています。 火災保険や自動車保険の見直し、家賃の値下げ交渉も行いました。

固定費は一度見直すだけで、効果が長く続くという利点があります。収入を増やす方法よりも、再現性の高い節約だと言えるでしょう。今でも契約内容の見直しは、定期的な習慣にしています。

ステップ2: 公務員ならではの制度を組み込む

住居手当や退職金といった公務員特有の制度は、資産形成の計画に組み込んでおくべきです。
これらは、公務員という立場を活用して得られる資源だからです。
一方で、共済貯金については注意が必要です。
普通預金よりは有利な利率ですが、中身は投資信託や債券での運用にすぎません。
同じ利回りを狙うなら、自分でNISA等を使って運用する方が低コストです。
こうした制度をどこまで資産計画に組み込めるかは、最終的に必要な資産額にも関わってきます。
必要な資産額の考え方については、『FIREに必要な資産はいくら?4%ルールは古い|年金込みで再計算』で解説しています。ます。

ステップ3: 暴落時も売らない仕組みを先に作る

暴落のたびに不安に駆られて売ってしまうと、長期投資は続きません。
そうならないために、先に生活防衛資金を確保しておくことが重要です。
これがあるだけで、相場の下落時にも冷静に対応できます。
コロナショックの時も、この仕組みがあったから動じずにいられました。
仕組みを先に作ることが、長期投資を続けるための最大の秘訣です。

まとめ

  • 「稼ぐ力」では不利、という公務員の現実
  • 家計管理と投資の組み合わせによる経済的自由の実現
  • 住居手当・退職金など、公務員の利点の積極活用
  • 早期の投資知識習得による、資産形成スピードの向上
次のアクション

まずは家計の固定費を見直してみてください。 資産形成の第一歩は、収入を増やすことではなく、支出を整えることから始まります。

公務員という立場に、閉塞感を感じることもあるかもしれません。
それでも、稼ぐ力がなくても、続ける力でFIREに近づくことはできます。
今の立場でできることから、一つずつ着実に始めてみてください。

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